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小屋番日記

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2018.4.27~西穂~奥穂へ 

己の小ささ弱さを知る旅に出る

人は日常から隔離され極限状態に置かれた時
本当の自分が見えてくるらしい

人は決して万能な生き物ではなく
一人では何も出来ない生物だ

この旅は人として何を考え行動するのか
自らを知る探求の旅でもある

果たして自分には何が見えるのか
2018.4.27~西穂~奥穂へ


4日分の食料と冬季登攀装備を48Lに詰め込む
小型軽量化に徹してみた食料だけはかさばる
蒲田川上流、新穂高深山が旅の始まりだ
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新穂高登山センターに登山届を提出
連休前の為か入山者は少なく静かな山行になりそうだ
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今回のザックはミレープロライター38L+10Lを使用
細身のシルエットに強度を保った軽量化システムを採用しており
もしもの時には背負い搬送にも十分耐える仕様だ


年中営業の西穂山荘に付く、4月下旬にしては雪の少ない年となった
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西穂独標に向けて山行開始、奥に本峰が見える
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西穂独標、全く雪の無い頂にたどり着く
穏やかな風が吹いていた
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独標からふりかえれば春の陽気漂う山々がそこにあった
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独標を背に西穂を目指す
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年始に訪れたチャンピオンピークに辿り着く
見渡す限り雲一つない快晴に時間を忘れる
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今回西穂高岳を越えてビバークする計画であったが
高度障害によるものか激しい頭痛により断念
チャンピオンピークの雪稜にビバークを決め込む

日没には自らが雲に取り込まれ、息をのむ景観と時間を堪能した
流れる雲がわが身をすり抜けて行く壮大な時間だった
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日が沈み辺りが藍に支配され静かに暗闇が訪れる
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翌朝チャンピオンピークに別れを告げ行動開始だ
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2日目は目の前の西穂高岳より始まる
ここまで来るとやっと残雪期の山々に出会える
無雪期でもそうだがこれより先は明かに山容が変わる

見通せば間ノ岳そしてジャンダルム手前コブの頭が見える
奥穂高本峰まではまだ始まったばかりだ


間ノ岳の岩稜から下降する、足元は切れ落ちているが
雪が付いておらず夏道をトレースするため浮石に注意する

天狗のコルに向け天狗の頭を目指す
この辺りは積雪期雪庇が張り出す所だが
残念ながら今年は雪解けが早く願いが叶わなかった

天狗のコルに降り立つと
途中で出会った方がビバークをされていた
互いの健闘を称えあい再開の約束をして別れた
単独登攀をされているエキスパートに出会え
我が身も士気が上がる思いがした
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コブの頭直下に2日目のビバークを設営
無風快晴と最高のロケーションに言葉をなくす
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前日濡れたシュラフを太陽の力を借りて乾かす
太陽の力を強く感じたのは山に登るようになってからだが
自然の恩恵が無ければ人は生きていけないと改めて想う
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静寂が始まる
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夕暮れを迎え静けさと寒気が山域を支配した時
標高3000mを越えた事を改めて理解した
気温はマイナスに達していたが何故か寒さを感じられない
自分の中に熱いものがこみ上げた瞬間だ


翌3日目はジャンダルムに向け行動を起こす
このコブの頭を詰めればジャンダルムはすぐそこだ
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念願のジャンダルム山頂に立つ
達成感と共に安堵に支配され力が抜けていくのを感じた
だがこの先がこのルートの核心部であり気が抜けない
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ジャンダルムの雄姿を見上げると改めてその異様な形態に驚く
やはりジャンダルムは人を寄せ付けない孤高の存在だった
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ロバの耳のトラバースは雪が腐っており通過をを断念した
トラバース起点から2P懸垂下降を行いセン谷雪渓を登り返した
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最後の難関馬の背に足を踏み入れる、緊張の瞬間だ
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馬の背のナイフリッジを越える
左右は数百メートル切れ落ちており慎重に通過する
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馬の背を通過しジャンダルムに別れを告げる
ジャンダルムからロバの耳そして奥穂まで
この短い区間で3時間を費やす難関だった
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奥穂に向けて最後の登りだ
不思議とこの山行中一番長く感じた瞬間だ
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奥穂高岳に立つ、自身6度目の登頂だが
初めて登った時の事を思い出していた
たった3日間であったが、深く長い旅が終わる
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穂高岳山荘が見え、涸沢岳北穂高岳そして槍ヶ岳も姿を現した
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奥穂山荘に降り立つ
周辺の積雪は少なかったが、山荘前は4~5mは残雪があった
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涸沢ヒュッテキャンプ場にBCを設営
やはりこの季節は涸沢に限る、と実感する一幕だ
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涸沢の夜は色取り取りのテントが放つ光に酔いしれる
これもまた涸沢春の風物詩といえよう


翌4日目は完全オフ日とし、まったり寝て過ごした
年始に八ヶ岳にてお会いした方と遭遇した
山で出会う方々には力を分けて頂ける、そんな気がする
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翌5日目もきっちり晴れて気持ちの良いオフ日を堪能した
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今日は現地合流した方と一度白出のコルに上がり
涸沢まで尻制動大会をして遊んだ、これぞ贅沢な遊びだ
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昨年上がった前穂北尾根が見え、懐かし思い出がよみがえる
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下山の時が来た
穂高そして涸沢、また遊びに来ます
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例年5月は涸沢と決めていた
あれからもう30年近く経つ
毎年のように通った地だ

当時もそうだったが
いまだに何がしたいのか分からない
答えの無い行動に駆られる日々

初めから答えを求めない求めたくない
そんな非日常を探していたのかも知れない

その時思い感じた事を行動に移す
それだけで理由は十分だ


この旅を通じて自分には何が見えたのか
人間の小ささ
命の大切さ
そして止まらず前に進むこと

2018.4.27~西穂~奥穂へ
この地に生かされた事をありがとう










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